日本神話における月の神である月読命と、日本最古の物語『竹取物語』の主人公であるかぐや姫は、ともに「月」という象徴を共有しています。
この二つの存在の間には、直接的な子孫や血縁関係を裏付ける古代文献は存在しないものの、思想的、あるいは創作的な観点から深い関連性が議論されています。
本記事では、神話と文学という二つの物語世界を横断しながら、月読命とかぐや姫が示す象徴性や共通点を探ります。二人がなぜ月と深く結びつくのか、その背景にある思想やスピリチュアルな意味をひも解いていきましょう。
月読命とかぐや姫の概説と「月」の共通性

月読命の基本プロフィールと神話上の位置づけ
月読命は、『古事記』や『日本書紀』に登場する月を司る神です。
イザナギ(伊奘諾尊)が禊をした際に右目から生まれたとされ、太陽の神である天照大神(アマテラスオオミカミ)の弟、須佐之男命(スサノオノミコト)の兄として、三貴子(みはしらのうずのみこ)の一柱に数えられています。
しかし、ツクヨミに関する神話は非常に少なく、記紀において登場場面が限られているため、「謎の神」として際立っています。彼は、天照大神と対を成す「夜の光の神」として、陰陽の調和を象徴する存在です。
かぐや姫の物語と「月への帰還」
『竹取物語』は奈良時代に成立したとされる作者不詳の物語(文学)です。
竹取の翁が光る竹の中から見つけた小さな女の子、かぐや姫が、やがて美しく成長し、多くの求婚者を退けた後、月の姫様であったことが明かされ、罪を許されて月に戻っていくというあらすじ物語中で語られる「月の都」は、天上界、すなわち神々の世界を連想させます。
「月」という共通の象徴
月読命とかぐや姫は、時代や性質は異なりますが、どちらも「月」という神秘の象徴を共有しています。ツクヨミは「神としての月」、かぐや姫は「物語としての月」を体現しており、信仰と文学という異なる表現軸で同じ世界観を描いているとも言えます。
古代の人々にとって、夜空に輝く月は、まぎれもなく異世界、神の領域と思われていた可能性があります。 かぐや姫の「月への帰還」というモチーフは、月の神であるツクヨミの「永遠性」と重なり、地上と月、有限と永遠、生と死という二元構造を描いているとも言えるかも。
- 月神の沈黙:日本神話におけるツクヨミは活躍の場がほとんどなく「沈黙」していますが、かぐや姫もまた、その正体が曖昧なまま去る「語られない存在」であるという共通の神秘性を持ちます。
- 創造的解釈の意義:「ツクヨミ=かぐや姫説」は、神話の空白を埋めるための創造的な解釈の一つとして楽しまれています。古代の月信仰は、かぐや姫という物語や、現代の行政書士法人の法人名(月読命の月明かりのような存在でありたいという願い)など、形を変えて日本人の中に生き続けていると捉えられています。
ツクヨミ=かぐや姫説:性の反転と神話の空白

ツクヨミ=かぐや姫説の提唱
一部の考察では、「竹取物語」のかぐや姫こそが月読命であるという説が提唱されています。この見解では、「竹取物語」は、月読命の逸話を物語に仕立て上げたものだと考えます。
「古事記」から外れた理由としての性の反転
この説の重要な要素は性の反転です。月読命は男神ですが、かぐや姫は女神です。考察によれば、元々世界の多くの神話において月の神は女神であることが多いのですが、日本では大和朝廷が覇権を握る過程で、女王の権威が必要となり、男神であった天照大神が女神へと変えられた、と考えられています。
その結果、対となる月の女神(月読命)は男神へと変じたのではないか、としています。 本来主人公が女でなければならない竹取物語のあらすじに対し、本来の主人公である月読命が男でなければならなかったため、古事記に入れることができず、ボツになった最大の逸話ではないか、と推測されています。
編者による温情説
「古事記」の編纂者とされる太安万侶(おおのやすまろ)は、本来光り輝く美しい女神(かぐや姫/月読命)を神話から葬り去ることを不憫に思い、特別に物語として残したのではないか、という空想的な見解も示されています。
かぐや姫・ツクヨミ 豊受神を介した同一視の考察

かぐや姫の思想的源流としての豊受神
別の思想的考察では、かぐや姫の思想的な源流は、丹波(京都府北部)に天降ったとされる食物神豊受神(とようけのかみ)であろうと考えられています。豊受神は後に伊勢神宮の外宮(豊受大神宮)の祭神となりました。
豊受神と月読尊の同一視の根拠
伊勢神宮の古伝では、伊弉諾尊が左目を洗った時に天照大神が生まれ、右目を洗った時に豊受神が生まれたと記されています。
一方、『日本書紀』の一書には、伊弉諾尊が左目から天照大神、右目から月読尊が生まれたと記されており、この誕生神話の類似から、豊受神は月読尊と同一視されていたことがわかります。 この同一視に基づくと、「かぐや姫≒豊受神≒月読尊」という繋がりが見出されます。
性別と神格の多様性
豊受神は「豊受姫神」という女神だとされることもありますが、伊勢神宮の古伝では男神としています。また、伊勢神宮外宮の鰹木の数が奇数(9本)、千木が外削ぎであることは、豊受神が男神であることを示す傍証となります。
このことから、豊受神は男神的性格と女神的性格の両方を兼ね備えており、女性であるかぐや姫と男神である月読尊の双方と同一視され得るのです。
本来的な関係性についての見解
ただし、豊受神と月読尊の同一視は、中世の伊勢神道が説き始めたものであり、本来的な伝承ではないと考えられています。
本来は豊受神が女神として認識されていたとすれば、「かぐや姫(女性)≒豊受神(女神)≠月読尊(男神)」と考えられ、性別の問題は解消します。この場合、豊受神が月読尊(あるいはその後継勢力)から何らかの形で月神の地位を引き継いだ可能性が高い、と結論付けられています。
まとめ:神話と文学の交差点におけるロマン
ツクヨミとかぐや姫は、文献上直接的な繋がりは確認されていませんが、どちらも「月」という共通の象徴を通じて、古代の人々の想像力の中で結びついています。
このテーマは、神話研究や比較文化学、そして文学考察において、無限の可能性を秘めたロマンとして、今後も人々の想像力を刺激し続けるでしょう。
【毎日更新】当たるおすすめ占い師!
最終更新:

電話占いシェリールのanju先生は、恋愛相談&人生相談で
優しい人柄と、幅広い確かな実績から、占い掲示板でも圧倒的な口コミ高評価で
大変人気な先生ですが、まだ電話占いでなら占ってもらえるタイミングがあるかと思うので、ぜひ一度、電話占いシェリールから占ってもらってみてくださいね♪
電話占いシェリールは
彼の気持ちを理解できたうえで行動した結果3回目には復縁成就しました!!
彼の家族の複雑な事情なども細かく察されて、とても視えている先生だと思いました。
話し方も落ち着いていて優しく、とても話しやすい先生でした。
復縁の相談で何人か見てもらってるけど、anju先生のアドバイスでだけ実際に彼に動きがあって、一番現実的なアドバイスくれる先生でした!
内容も先生からアドバイスいただいた内容で、伝えたらすぐに返事がきたんです
彼がどう思っていたかも最終的には聞けて、あまりにもanju先生のメッセージ通りの状況で驚きました…
AINE先生もすごく鋭いと思ったし、Miyon先生も優しくて好き。
