日本では
バレンタインデー＝女性からチョコをあげる日
ホワイトデー＝男性からお返しをもらう日
というイメージが定着していますが、アメリカでは仕組みがまったく違います。最近はネット上で「アメリカ版ホワイトデー＝ステーキ＆BJデー」というジョークネタも見かけますが、実際のところ、本当にそんな文化があるのか、どこまでがジョークなのか、パートナーにどう伝えるのがマナーなのかは意外と知られていません。
この記事では、アメリカのバレンタイン＆ホワイトデー事情を整理しつつ、「Steak & BJ Day」の意味と、話題にするときの注意点、日本人×アメリカ人カップルでのお返しの考え方までをわかりやすく解説します。実際に喜ばれるホワイトデーのお返しの仕方を一緒に見ていきましょう！
アメリカにはホワイトデーがない？バレンタイン文化の基本！｜日本との違いと男女の役割
アメリカのバレンタインデーの基本
まず押さえておきたいのは、アメリカには日本のような「ホワイトデー文化」は基本的に存在しないということです。3月14日は日本や韓国ではホワイトデーですが、アメリカでは「Pi Day（円周率の日）」として理系イベントで盛り上がる程度で、恋愛イベントとしてはほとんど意識されていません。
その代わり、2月14日のバレンタインデーがお互いに贈り合う日として定着しています。男性が女性にプレゼントをするだけでなく、女性から男性へも、カップル同士や夫婦同士でギフトやカードを交換するのが一般的です。「女性だけが贈る日」「男性だけがお返しする日」という分業はほとんどありません。
日本とのいちばん大きな違い
日本では「バレンタイン＝女性からチョコ」「ホワイトデー＝男性からお返し」という構図があり、義理チョコ・本命チョコといった細かい文化もあります。一方アメリカでは、バレンタインデー1日で完結する「相互のギフト交換」が基本で、「義理チョコ」のような会社全体の配布文化もほぼありません。
もちろん男性が奢る、男性がエスコートする、といった昔ながらのジェンダー的な役割期待は一部に残っていますが、最近は女性側からディナーに誘ったり、LGBTQ+カップル同士で祝ったりと、男女の役割にとらわれないバレンタインの過ごし方が増えています。
そのため、バレンタインのお返しとしての「ホワイトデー」という考え方自体が、アメリカ人にとっては新鮮に感じられることが多いのです。
アメリカのホワイトデー「ステーキ＆BJデー（Steak & BJ Day）」とは？お返しの意味を解説
Steak & BJ Dayってどんな日？
ネットで「アメリカ版ホワイトデー」として話題になるのが、Steak & BJ Day（ステーキ＆BJデー）です。これはアメリカで生まれた「男性側のバレンタインデー」的なジョークで、日付はホワイトデーと同じく3月14日。由来としては、男性向けコラムやラジオ番組などから広まったインターネットミーム（ネット上のネタ）と言われています。
コンセプトとしては、バレンタインで男性が女性を喜ばせたお返しに、「女性がステーキを振る舞い、性的なご奉仕（BJ＝男性へオーラルセックス）をする日」という、かなり露骨な下ネタ設定です。つまり、ロマンチックというより完全に大人のジョークとして語られることが多いイベントだと理解しておきましょう。
※「BJ」とは、アメリカや英語圏における英語のスラングで、もともとは 「blow job（ブロージョブ）」の略です。男性の性器に対して口や舌でする性的な行為を意味し、かなりストレートで下品寄りの表現（フェ◯に近い）です。
公式な「記念日」でも文化でもない
ここがとても大事なポイントですが、Steak & BJ Dayはアメリカの「正式な祝日」でも「一般的な文化」でもありません。実際には、SNSや一部のメディアの中で盛り上がっているだけの非公式なジョークデーであり、存在自体まったく知らないアメリカ人も多いです。
また、この日を好意的な「カップルの遊び」として楽しむ人もいれば、女性が“性的サービスを提供して当然”という発想につながりかねないとして批判する声もあります。フェミニズムの観点から「ミソジニー（女性蔑視）的なジョークだ」と指摘されることもあり、笑って済ませられる関係かどうかを慎重に見極める必要があるネタだと覚えておきましょう。
「ステーキ＆BJ」の話題を出すときの注意点｜ジョーク（下ネタ）の範囲とNGライン
まずは「完全に大人向けネタ」だと理解する
「Steak & BJ Day」は、その名の通り性的な行為を前提にした下ネタです。カジュアルに見えても、もともと男性側の欲望を一方的に満たすことを前提にしたジョークであり、人によってはかなり不快に感じます。職場・学校・初対面の人との会話など、オフィシャルな場で話題にするのはNGだと考えた方が安全です。
話題に出すとしても、「アメリカにはこういうバカげたジョークデーのネタがあってね」と、あくまで “ネットのネタ” として客観的に紹介するスタンスが無難です。「今日はステーキ＆BJの日だからよろしくね」といった、相手に直接求めるような言い方は、セクハラやプレッシャーと受け取られる可能性が高いので避けましょう。
パートナー間でも「同意」と「笑いのセンス」は要チェック
恋人や配偶者のあいだであっても、下ネタの許容量や笑いのツボは人それぞれです。Steak & BJ Dayの話題を振る前に、普段から性的な冗談を笑い合える関係か、相手がこの手のジョークを楽しめるタイプかどうかを見極めることが大切です。
もし話題にする場合は、「こんなネタがあるんだけど、どう思う？」「私は面白がってるだけで、強制したいわけじゃないからね」といった形で、あくまで二人で笑い飛ばすネタとして共有するスタンスがおすすめです。
アメリカ人はホワイトデー代わりに何をする？一般的なお返し・プレゼント例！
実際は「ホワイトデー」よりも日常的なお返しがメイン
繰り返しになりますが、アメリカにはホワイトデーという公式な「お返しの日」はほぼありません。そのため、バレンタインデーで何かをもらったからといって、わざわざ3月14日に合わせてお返しをするという発想はあまり一般的ではないのが実情です。
その代わり、アメリカのカップルはバレンタイン当日にお互いにプレゼントを交換したり、日常的に「just because（特別な理由はないけど）」といった形で、小さなギフトやデートをプレゼントしたりします。「日付よりも気持ち」を重視する文化だとイメージするとわかりやすいでしょう。
ホワイトデー的な「お返し」として考えられるプレゼント
とはいえ、日本人の感覚からすると「何かお返ししたい」と思うことも多いですよね。アメリカ人パートナーに喜ばれやすい、ホワイトデー的なお返しのイメージを整理すると、次のようになります。
| シチュエーション | ホワイトデー的なお返し例 |
|---|---|
| 付き合いたてのカップル | ちょっといいレストランでのディナーデート、花束＋メッセージカード |
| 長年の恋人・夫婦 | 相手の好きなお菓子やワイン、2人の思い出になる体験型ギフト |
| 遠距離恋愛 | オンラインで一緒に観る映画＋フードデリバリーのごちそう |
このように、日本のホワイトデーの定番である「クッキー・マシュマロ」よりも、体験や時間を共有するプレゼントの方が喜ばれることが多いです。相手の好みをリサーチしながら、「あなたのことをちゃんと見ているよ」というメッセージが伝わるお返しを意識するとよいでしょう。
日本人×アメリカ人カップルの場合｜ホワイトデーのお返しはどうするのがベスト？
まずは「ホワイトデー」を説明＆相手の希望を聞く
日本人とアメリカ人のカップルの場合、そもそも相手がホワイトデーという文化を知らない可能性が高いです。まずは「日本では女性がバレンタインにチョコを渡して、1か月後のホワイトデーに男性が“お返し”をするんだよ」と軽く説明してみましょう。そのうえで、「あなたはどう思う？一緒にやってみる？」と、相手の意見や温度感を尊重するのがポイントです。
その際、「Steak & BJ Day」というネタも知っていそうな相手なら、「日本だともっとかわいいホワイトデー文化があるんだよ」と、ジョークとの差を話題にしながら距離を縮めるのもアリです。ただし、相手があまり下ネタを好まないタイプなら、無理にSteak & BJの話は持ち出さず、普通に「ホワイトデーに何かお返ししたい」とだけ伝えた方が無難です。
おすすめのスタンスは「日本式＋その人らしいお返し」
実際のお返しとしては、日本式のホワイトデーをベースにしつつ、相手の文化や好みに合わせてアレンジするのがおすすめです。たとえば「日本だとホワイトデーはお菓子を贈る日だから、今日は日本風にクッキー＋あなたの好きな○○も用意したよ」といった形なら、日本文化の紹介とお返しを同時に楽しんでもらえます。
また、「3月14日にこだわる」よりも、「バレンタインでもらった気持ちに、後日ゆっくりお返しする」というニュアンスで、週末に特別なデートを企画するのも素敵です。大切なのは、「Steak & BJ Dayだから」ではなく、相手が喜ぶ形で感謝を伝えることだと覚えておきましょう。
まとめ｜ホワイトデーより「相手が喜ぶお返し」を重視！
ここまで見てきたように、アメリカには日本のようなホワイトデー文化はほとんどなく、Steak & BJ Dayも実際にはごく一部で語られるネット発のジョークデーに過ぎません。多くのアメリカ人にとっては、「3月14日はホワイトデーでもステーキ＆BJの日でもない」というのがリアルなところです。
だからこそ、日付や「〇〇デー」に縛られすぎず、
「バレンタインにもらった気持ちにどうお返ししたいか？」
「パートナーは何をされたら一番うれしいか？」
を中心に考えることが大切！ジョークとして Steak & BJ Day を楽しむのもいいですが、相手の価値観や境界線を尊重しながら、好きな相手だからこその楽しいお返しを一緒に作っていきましょう。
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